一般人なら夏に泳ぎに行くというところだが、 江ノ島の真価は冬にみることができる。 大晦日に深夜から初日の出を見るために 海辺で待っている人も多い。 年を越すと今度は江ノ島神社での初詣になだれこむ。 初日の出を待つ際には、そこらじゅうをうろうろしている 猫を抱えると温く、カイロ代わりとして重宝する。
昼から夕方にかけては珍走団の類がたむろしているのが玉に瑕。 しかし、しらすなどの魚介類が美味いこと、 近辺にカレーで有名な飲食店「珊瑚礁」があるなど、 長所をいくらでも挙げることができる。 「江ノ島は夏しか行かない」というやつは素人。
江ノ島には猫がアホほどいる。
旅行者や釣り人、旅館や食堂などの近隣住民が餌をよくあげるので、
猫の方も人間に対して警戒心がなく、たいへんなでやすい。
冬場などは寒いのか、ベンチに座っていると上着の中に
もぐりこんでくる。ぬくい。
逆に夏はだるそうにしているのでお勧めできない。
だいたいはかわいらしい猫ばかりなのだが、
猫同士は喧嘩をすることもあるのか、痛ましいひっかき傷を
負っている奴もいる。
えさをやる観光客は多いのだが、その多くは餌の選択を誤り、
無視されてしまう。猫は与えられたものを何でも食うわけではない。
あまり乾燥したもの(スナック菓子)や、硬いもの(ビーフジャーキーなど)は
好まれず、ある程度の湿り気とやわらかさがないと
連中の口には合わないらしい。おすすめはチーズ鱈。
ただし鱈の部分が食べにくいようなので、
細かくちぎってやるとよい。
無論、チーズだけを与えるのもいいだろう。
警戒心のなさたるや、これほどの至近距離での撮影を許すほどである。
正月などは初日の出で大勢やってくる江ノ島だが、
晴天時の夕方は夕日を背にした江ノ島をみることができる。
日の出は赤々とした太陽が見られるのに対し、
日の入りはこころなしか日の出ほどの赤みが無いようにみえる。